きささんからの質問


 現在私は「全音ピアノピース」の裏の一覧表の難易度を目安に目についた曲をあれこれ系統立てずに弾いている状態なのですが、「E」といいつつ意外と調子良くいったり「C」で玉砕したりと(具体的には「亜麻色の髪の乙女」)好き嫌いを超えて「これは難しい」と感じることが結構あります。人それぞれ、と言われるとそれで当たり前なのかと思ったりもするのですが、どうも腑に落ちない感じです。

 難易度については、昔発表会の時に「幻想曲さくらさくら」(平井康三郎)という曲をきれいに弾いて喝采を浴びていた方がいましてこれが「C」だったのです。それならばということで自分でも弾いてみたのですが、どうも「D」か「E」くらいをこなせる人じゃないと和洋折衷の良さ?というか不思議な感じが出ないのでは...と感じて以来の疑問なのです。手は動いても曲本来の雰囲気とは別物に出来上がってしまうとういうか...。

 ランク付け自体、よく考えると乱暴な話では、とも思いますが独習者には他にわかりやすい情報がありません。なにかアドバイスをいただけると嬉しいです。


ふーさんより

 私も、ピアノピースの難易度については、多少疑問を感じることがありますので、きささんの腑に落ちないお気持ち、よくわかります。
 で、私の手持ちのピースを出して眺めていましたら・・・昔の物は、A〜Dまでのランクしかないのですが、今の物は、A〜Fまでありますね。見比べてみると、ランクが変わっていない物もありますが、変わっている物では1「月光の曲」が昔のはCだったのが、今のではE、26「愛の夢」がCからEへ、74「幻想即興曲」がCからEへなど中級から上級レベルに変わったものが多数見られました。4段階から6段階のランク分けに変わったことで納得できる曲も増えましたが・・・きささんが腑に落ちない202「亜麻色の髪の乙女」も297「幻想曲さくらさくら」も昔のではC中級上が今のではC中級ということになっているようですね。(^^;;
 「亜麻色の髪の乙女」は、雰囲気を出すのが難しい・・・繊細なタッチ、音色が要求されるというところで完成度の高い演奏をしようとするとCレベルよりも高いレベルの感じはしますが、ゆったりした曲だあり楽譜がシンプルで譜読みがしやすいことでCなのかなぁ?という感じ。「幻想曲さくらさくら」は、テクニック的に手が小さいと弾きにくい所があるのと中間部のリズムっぽくなるところの雰囲気作りが難しいですよね。メロディー自体が親しみやすく歌わせやすい部分が多いし和音も単純であるところでCなのかなぁ?という感じですね。
 ざーっとピースの裏の曲目とレベルを見渡して感じるのは、A、Bの初級レベルの物には納得できない物はほとんどなくて、C以上の物は、所々あれ?というのがあるように感じます。中級というと、チェルニー30番やソナチネが楽々弾ける以上のレベルということになると思いますが、このあたりまでくると人それぞれに得意不得意や、テクニック的な出来不出来で、曲のレベルに関係なく弾きやすい弾きにくいが、出てくるのだと思います。曲の難しさって、色々ありますよね?譜読みがしにくい、リズムが掴みにくい、速く弾けない、和音が取れない、歌わせ方が掴めない・・・etc.
 私が実際弾いてみたことのある64「黒鍵のエチュード」(ショパン)Fと228「二つのラプソディー」(ブラームス)Eでは、私にとっては、Eのラプソディの方が数段難しかったです。私の場合、手が小さいので大きい和音を掴むのが不得意ということと、歳とともに体力不足で長い曲は苦手になってきたというのに原因がありそうですけど。(^^;;
 きささんがお得意な感じがわからないので、いいアドバイスではないかもしれませんが、一般的には、バロックや古典派のものをしっかり弾いた後で、ロマン派、印象派・・・と進むと楽に行けると思います。有名な曲の多いショパンではワルツから始めるのが無難です。あとは・・・曲と平行して、ハノンや練習曲(チェルニーなど)も弾かれた方が、テクニック的には楽になると思いますよ。(質問の4の所で、練習曲についてなど書いてますので、よかったら参考になさって下さいね☆)