NKさんからの質問

 私の場合、なんとか仕上がった曲を毎日弾いていても、一回目(その日初めてピアノに向かうとき)の演奏が最悪なものになってしまいます。発表会(3月・・・もうすぐです)を意識して、手首をほぐしたり指をまげたり、全身のストレッチをしたり、色々やってみるのですが、なかなかうまく行きません。我が家には電子ピアノ(ヤマハYPP-55)しかないので、レッスンの日にアップライトピアノに向かった時には特に顕著にこの傾向が表れます。どうしても鍵盤が重く感じられます。
 今習っている先生に聞いたら”それは永遠のテーマだから・・・”と口を濁されて、”アコースティックピアノを買うしかないんじゃない?”と言われました。しかし、現在の住まいが会社の寮なのでそれは無理・・・でも上達したい。
 これって、無理な話なのでしょうか?もし、この状況でも、こうすればできるという練習法(心掛けること)、或いは、先生が実際に演奏される時に心掛けていらっしゃることがあれば、是非お教え下さい。

 もう一つ、上達の為には練習曲が・・・というお話がHPにありましたが、大人になってから始めるのに適した練習曲集というのはあるのでしょうか?やはりツエルニーでしょうか?この点もお聞かせ願えれば幸いです。

 ちなみに、ピアノ歴は6歳から中2、と昨年11月から現在です。昔はバイエル、ブルグミューラー〜ツエルニー50番終了まで、今はショパンのワルツop.64-2、シューベルトの即興曲op.90-2(発表会用)、幻想即興曲が何とか弾ける状況です。


ふーさんより

 一回目の演奏についてですが・・・。これは、私にとっても悩みの種なんですよ。(^^;;  私も、毎年の発表会の度に、苦しんでいます。
 自分のピアノで練習していても、1回目は、なかなかうまく弾けないものですが、先生のお宅のピアノやホールのピアノなど、違うピアノになると、ますます1回目でうまく弾くのは難しいです。
 電子ピアノとアコースティックの場合、レベルが高くなればなるほど細かなタッチの違いが、演奏に響いてくると思います。アコースティックでも、アップライトとグランドでは、かなり違うし。私もグランドピアノを買うまでは、かなり苦労しました。机など堅いものの上で、指を動かす練習が効果的なようですよ。電子ピアノの鍵盤でも、意識して深く指を落とすことを心がけるのももちろん大切なことです。
 全音楽譜出版社から出ている「ピアノのための指の訓練」(アンナ・ヒルツェル=ランゲンハーン著)は、大変参考になります。気長に訓練して下さい。

 ・・・で、一回目にうまく弾く方法は・・・落ち着いてゆっくりめから弾きはじめることと、自信を持って丁寧に弾くことを心がけるとか・・・理想ですが、私が心がけたいとは思っていることです。実際は、なかなか実践できません。(^^;;  私の先生は、プロの方でも誰でも同じなのだという話をして下さいました。技術的なものよりも精神面が多く関わってくる問題だと思います。

 もう一つのご質問の練習曲ですが・・・。
 すでにチェルニー50番までなさっておられるので、必要に応じて適当に復習されるか、クラーマー・ビューロー60番を弾くのもいいと思います。チェルニ30、40、50番のなかで、特に40番は、復習するにはおすすめだと思います。
 他にチェルニー8小節の練習曲(音楽之友社)やクラーマー日常の練習曲(音楽之友社)なども、1曲が短いので、忙しい社会人の方が効率的に練習するのにお薦めの練習曲集です。