「イグちゃん、こんな所で何しているの?」とベイが聞いたので、イグちゃんは夢の話をして、まぁちゃんのうちへ行くのだと答えました。
「そうか、南の島ねぇ。あーさんとかーさんも暖かいところが好きだし、知っているといいね。でも、島だったら、港から船に乗るか、空港から飛行機に乗るかしないと行けないんじゃない?」とベイが言うので、イグちゃんは、「えーっ?そんなに遠いところなの?・・・じゃあ、ふーさん達に会えなくなるのかなぁ・・・。」少し、心配な気分になりました。
イグちゃんが悲しそうな顔になったので、優しいベイは、「あっ、でも近くにもあるかもしれないし、ともかくまぁちゃんちまで送ってあげるから、行ってみようよ。さあさあ、僕の背中につかまって!!」と言いました。「送ってくれるの?でも背中に乗ったら、爪が痛いかも。ふーさんもにゃあさんも、いつもイグの爪は痛いなぁって言うから・・・」「大丈夫だよ。僕は毛むくじゃらでふかふかしてるから、さあ、飛び上がれる?」「じゃあ、ちょっと失礼。よいしょっと。」イグちゃんは、ピョコンとベイの背中に飛び乗りました。イグアナは、やる気になれば、結構高くジャンプできます。
その頃、ふーさんのうちは、チクワちゃんはおやつにバナナを食べてお昼寝して、グリちゃんとモモちゃんは、にゃあさんとベランダで遊び疲れてお昼寝して、急に静かになったところです。
「あら、そういえば、イグの姿が見えないけれど、また自分の部屋で新聞紙をかぶって寝てるのかしら?」とふーさんが言います。「いや、部屋にはいないから、またカーテンにもぐって遊んでるんだろう。」とにゃあさんは言います。「え〜? カーテンにはいないわよ。おかしいわね。イグ、イグ、どこにいるの? ほら、あんたの好きな葉っぱをあげるから、出ておいで!!」ふーさんとにゃあさんは、家中を探しますが、イグちゃんがいるはずありません。
「ええっと、今朝はチクワとけんかしてるのを叱って、で〜、拗ねて夢見て泣いてたようだったけれど、その後はチクワとも仲直りしてたし、お買い物から帰った時には、確かに長〜いしっぽが4本、あったはずだけど・・・」「そうだな、僕もそう思ったけど・・・まさかイグが一人で外へ出るはずないし、もう一度探そう、お〜い、イグ〜イグ〜!!」ふーさんとにゃあさんは、必死で探しています。