イグちゃんのぼうけん    17
 え?ふーさんちはどうなったかって?・・・ちょっと、のぞいてみましょうか。
 ふーさんとにゃあさんは、いえじゅうをすみからすみまでさがしてみましたが、やっぱりイグちゃんはみつかりません。まえに、イグちゃんはタンスやほんだなのうしろへもぐっていたこともあったので、そこもさがしたのですがみつかりません。「おかしいなあ。いったいどこへいったのかしら・・・もう4じすぎだわね。ひがくれても、いまはなつだから、ヒーターベッドにねなくてもなんとかからだはうごくだろうけれど。」ふーさんはとってもしんぱいそうです。イグアナは、へんおんどうぶつなので、おひさまのねつやヒーターベッドでからだをぬくめないと、からだがつめたくなってうごけなくなってしまうのです。ふーさんとにゃあさんはチクワたちに「ねえ、イグちゃんがいないのよ。どこいったかこころあたりはなあい?」ときいてみました。「んーとね。おいしいものがいっぱいあるしまへいきたいって、いってたよ。」とチクワ、「あのね。おひさまがギラギラで、いっぱいあそべるところへいくって、ぼくもいきたかったのに、イグだけいったの?ずるいー」とグリ、「あたちもいきたい、いきたいよー」とモモがいいます。「エー?なにそれ
しまへいくって・・・じゃ、やっぱりそとへでていったんだイグったらしょうのないやつだなあ。」にゃあさんは、そとへさがしにいくことにしました。

イグちゃんのぼうけん    18
 ベイのせなかにのったイグちゃんと、まあちゃんのおともだちのけんくん、ゆうくんは、たのしくおしゃべりしながらあるいていきます。
「ふーん、イグアナはしっぽをむちのようにして、パーンってやって、てきをやっつけるんだ。」けんくんは、イグちゃんのながいしっぽがきにいったようです。
「あーでもさわっちゃダメよ。おもわず、けんくんをパーンってたたいちゃうかもしれないし・・・」と、あわててイグちゃんはいいます。イグちゃんのしっぽは、ベイのしっぽがうれしそうにふられると、いっしょにゆらゆらゆれました。
「さあ、まあちゃんちのマンションについたよ。でもかんりにんのおじさんにみつかると、イヌははいっちゃダメっておいはらわれるかなあ。」ベイは、しんぱいそうにいいます。
「だいじょうぶだよ。ぼく、おじさんとなかよしだから、おじさんとはなしているあいだに、けんにいちゃんにオートロックをあけてもらって、さきにはいっててよ。」と、いたずらっこのゆうくんは、ちょっとワクワクしながらいいます。
「よし、じゃあおじさんは、ゆうくんにまかせるぞ。しっかりやれよ。」と、けんくんもいいます。
「やれやれ、けんくんたちにあって、よかったよ。じつはオートロックのあけかたはぼくわからないから、どうしようかとおもっていたんだ。」とベイはホッとしたようすでいいます。



           つづき