イグちゃんのぼうけん    19
「ええっと、まあちゃんちはぼくんちのとなりだから203だな。」けんくんがピッ・ピッ・ピッ・・・とばんごうをおして、よびだしボタンをおすと、ピンポーンっておとがして、「ハーイ、どなた?」と、まあちゃんのこえがきこえます。イグちゃんは、オートロックをはじめてみたので、まんまるのめになってくちをポカーンとあけています。イグアナは、めずらしいものをみると、もともとまるくてかわいいめが、ますますまんまるくなります。
「やあ、まあちゃん、けんだよ。めずらしいおきゃくさんもいっしょだよ。」とけんくんがいうと、「あら、けんくんソフトボールのれんしゅうはおわったの?おきゃくさんってだれかなあ?まあ、ともかくロックをあけるわよ。」とまあちゃんのこえがして、ガラスのドアがガーッっとひとりでにあいたので、イグちゃんはビックリしてひっくりかえりそうになりました。「うわっ、まあちゃんのすがたがみえないのにまあちゃんのこえがして、ドアがあいたよ。おばけがいるの?」「イグちゃん、だいじょうぶだよ、これがオートロックっていうやつさ。にんげんには、べんりらしいけど、ぼくたちイヌやネコにとっては、すきなようにはいれないし、めいわくなしろものだよ。」と、なんどかまあちゃんちへきたことのあるベイは、ひっくりかえりそうなイグちゃんをせなかにのせたまま、へいきなかおでタカタカとマンションのなかへはいっていきました。

イグちゃんのぼうけん    20
 けんくんは、「ベイ、まあちゃんちのへやはしってるだろ?ぼくはゆうくんをよんであとからいくから、さきにいっててね。」といって、かんりにんのおじさんになぞなぞのもんだいをだしているゆうくんをよびにいきました。
 ゆうくんはおじさんがイグちゃんとベイにきがつかないように、「めをつぶると、すぐわかるもんだいだよ。」とおじさんにめをつぶらせてからもんだいをだしていました。ふだんはいたずらっこのゆうくんですが、おじさんがおそうじをしているときによくおてつだいをするので、おじさんとゆうくんはなかよしです。おじさんは、「うーん、めをつぶってもむつかしいなあ。」とかんがえています。そこへ、けんくんが「おーい、ゆうくんもうかえらないと、おかあさんがまってるぞ。」とよびにきました。「じゃあ、おじさんあしたのあさまでにこたえをかんがえててね。バイバーイ。」とゆうくんとけんくんはかえっていきます。
 ゆうくんとけんくんがドアのむこうへはいっていったあとも、おじさんはめをつぶったままかんがえていました。「ううーん、みどりいろでながーいしっぽをしたゴジラよりもかっこいいぼくのともだち、って・・・いったいなんだろうなあ。」
 ゆうくんは、かいだんをのぼりながら「きっとおじさん、あさまでにこたえがわからないよ。めをあけてたら、めのまえをこたえがとおったのにね。」とペロッとベロをだしながらいいました。まるでイグちゃんみたいですね。



         つづき