10月11日(土)曇り時々晴れ

 音大志望のKちゃん、相変わらず練習不足の状態が続いている。毎週、お説教するのにもそろそろ疲れてきてしまった。本人は、口ではやる気充分だというのだけれど、行動が伴わないようで、全く弾かない日があったり、嫌いな曲はあまり練習しなかったりのようで、このままではとても音大に行けそうにない。楽典の問題も進まない様子だし、声楽の練習も家では全くやっていない様子で、毎週、レッスンの度に「こういう状態が続くなら、もう音大は諦めなさい!」「いえ、絶対に行きたいので、来週は頑張ってきます」・・・の繰り返し。
 今夜は、さすがに思いあまって、たくさんの受験生を育てた経験のある先輩の先生に相談の電話をかけてみた。先輩の先生がおっしゃるには、小さい頃からずっと教えてきた生徒は、どうしても甘えがあるので、毎回同じようにお説教するよりは、かえって何も言わないようにして、雰囲気を変えて接した方がいいかも、とのこと。どうやっても本人が変わらなければ、弾けない状態のまま、冬季講習に送り出して、現実を認識させるしか、仕方がないわねぇ・・・。と、おっしゃられた。細々と注意せずに冷静なレッスンをするのは、大事なことだと思いつつも、つい心配のあまりお説教を重ねてきた私だが、来週からは頑張って態度を変えてみることにしよう。これで、変わってくれるといいのだけれど・・・。

 受験にしても、ふだんの練習にしても、自分のためにやることなのだけれど、いつのまにか先生や親にやらされているという意識が大きくなると、何事も嫌になってしまうものだと思う。私自身も経験があるけれど・・・。生徒の身になって心配して怒っているつもりでも、反作用になってしまうなら、冷静な態度で接する方が大正解だ。頭では、わかっているつもりなのに、生徒の顔を見ると細々と言いたくなる私って・・・実は、先生向きではないのかも、と落ち込んだりする日々である。

最近の練習メニュー
 ハノン、クラマー・ビューロー35番
 バッハ 平均律第1集6番、ベートーベンソナタ1番、ショパンエチュード「黒鍵」